世界一幸せな国Ⅰ







雪「みんなが言いたいこと全部言っちゃった。

あの当時はそりゃなんで置いていくんだって思ってたよ。



でも、2人の話聞いてて、今、すごく幸せみたいだから、良かったって思ってる。



みんなで前に進んで、お互い、別の道で笑おう。



それで、死んだ後にまた語ろう。



2人がいると、やっぱりみんなの雰囲気が違うんだよ。



2人がいるだけで、この倉庫はいないときの倍以上にうるさくなる。


久しぶりにここまで騒いで、笑って、泣いた。



楽しかったよ。



じゃあな。今までありがとう」






私は、先ほどもらったネックレスを握りしめて言った。




「……本当にありがとう。みんなは何年経っても、何回転生しても、大事な仲間だよ」



彼「また60年後に会おうね。その時は今日より面白い話を聞かせてね」










みんな、大好き。











最後にそう言った私の声は、ちゃんと届いたのだろうか。





言い切る前に意識が遠のいて、気づいた時には部屋のベッドだった。




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