好きのおもさ

「そうだね・・・

どうする、加奈ちゃん?」


朝壬さんが、私に話を振ってくる・


「私は・・・ほとんど突っ立ってるだけだから、朝壬さんに任せるよ」


「「ハハハハ!!」


私が意見すると、私に視線を送っていた人々が笑い出した.


「おいおい、立山!!

それが準決勝に出るやつが言う言葉か!?」


話したこともない男子が、私に笑いをこらえながら話してくる.


「そうだよ. だって私、上手くできないから」


「勉強は出来るのに、スポーツは出来ないんだな」



少しはスポーツ出来るけど・・・


みんなに賞賛されるほどの実力は、兼ね備えてない.


今の男子の言葉に、怒りを抱くことはなかった.



「さぁ!! そろそろ始まるよ!!

行こッ!!」


時計を見た朝壬さんが、私の手を引きコートへ入った.


「頑張れ~!!」


「京子~! 自信持って!!」


「サーブ、しっかりね!!」


「加奈ちゃんも頑張れ~!」


応援されている私.



準決勝まで来ちゃったんだよね・・・.


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