好きのおもさ
一つの教室だけ、電気が点いてるのはおかしいと思うけど。
燃え上がる火をみんなで見たくない。
全校のみんなでそれを見る必要なんて無いでしょう。
「なんでだよ!?
メインイベントらしいんだぞ!?
それなのに見ないつもりか」
そんな無駄なことするな、ていう彼の思いが伝わってくる。
「私、火嫌い」
ここでようやく歩き始めた足。
しかし私の意見に納得しない宇川くんは、私の腕を掴み無理矢理行く手を阻む。
「そんな子供っぽいこと言うんじゃねぇよ」
小さな声で言われる。
今までの様子とは似つかない、彼の行動だ。
「子供っぽい?
…確かに、バカだよね。
でも苦手なんだよ!!
あの時…友広くんといたデパートで、火事が起こって…
それがきっかけで、友広くんをあんな目に遭わせたんだから!!
今になって何でそんな蒸し返すようなこと、されるのかわからない!!
とにかくあの時のこと、想起しちゃうの。