Heat haze〜陽炎〜

再会

先輩と付き合うようになって数週間

私はきっと幸せ過ぎて
地面から足が浮いていたのかもしれない


毎日先輩と過ごして
愛子と遊んで


早かった時間がさらに早く感じていた



表参道のカフェ
先輩との待ち合わせ時間よりも早くついた

飲み物を頼んで
カフェテラスから通りすぎる人波に目を配っていた


休日の昼下がり
人が溢れる歩道


そんな中であの人を見つけられたのは奇跡だと思った

流れる人波のなかを
見覚えのある黒髪の男の人が歩いていった


メガネをしていたけど
わかる!


モト兄!!

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