Golden Apple
でも流石にホテルに入ったなら、外で待っているつもりだ。
窓の外は久しぶりの青空。
あたしは膝の上に肘を合わせた。
「それに言ったじゃん、虚しいだけだって」
「言ってたような言ってなかったような」
「だから当分やめとこうと」
トーガにしては賢明な判断だと思う。ってあたしは何様だって話か。
炒飯を食べ終えたトーガは「ごちそうさん」と言ってあたしの隣に座った。
眠い。
「どっか行く?」
「なに?」
「姫がつまらなさそうな顔をなさっているので」
その言葉に笑った。