Golden Apple
どちらかっていうとあたしは飼われてる獣だ。姫はミカミ、トーガとタチバナは家来。
なんて言ったら嫌な顔されそうだけど。
「あ、中学行く?」
「中学? どこの」
「俺とミカミが通ってたとこ。この前後輩から誘われてたの忘れてた」
それは少し楽しそう、と体を起こす。
あたしは早速ニーハイを履き始めた。
「クラギちゃんは本当にミカミ大好きだよね」
「はあ? 寝ぼけてんの? 起こしてあげよっか?」
「遠慮しとく」
苦笑いを見せるトーガはあたしと自分の分の皿をキッチンへ持って行く。その背中を蹴押してやろうかとも思ったけれど、やめといた。