星屑ビーナス







「じゃあ気をつけて帰れよー、お疲れ」

「お疲れ様ー」



そうして数時間が経ち、ようやく終えた親睦会という名の飲み会。

料理屋を出ては自宅や宿泊するビジネスホテルに帰る人、二次会でもう一杯飲みに行く人など…それぞれに散って行く中、忘れ物がないかなど部屋の確認を終え一番最後に外へと出るとそこにはタクシーを待っている上司たちと、並んで立つ真崎さんと久保さんの姿があった。

久保さんにいたっては酔いが回ってしまっているのか、彼の腕へ抱きつくようにしてよりかかっている。



「悠〜…」

「おい、しっかりしろ。くっつくな」

「……」



(…真崎さんに寄りかかっても全然軽そう)

私が寄りかかったら真崎さんよろけるだろうなぁ…なんて、そんな光景にも一人想像してはへこむ。



「おう奥谷!お前も駅までタクシー乗って行くか!」

「へ?あ、いえ私は…」

「いいから乗れ乗れ!タクシー代出してやるから!」

「え!?ちょっ、待っ…」



そうしているとやってきたタクシーに乗り込んだ上司たちは、突然私を捕まえ有無を言わさずタクシーに引き込み走らせた。



< 269 / 334 >

この作品をシェア

pagetop