星屑ビーナス



「…ってお前、照れすぎ」

「だ、だって真崎さんがそんなこと言うからっ…」

「はいはい、悪かったよ。…ったく、そんな露骨に照れられたらこっちまで恥ずかしくなる」

「……」



見ればそう呟いた彼の表情も、こころなしか恥ずかしそうなものへと変わる。



(…初めて、見た)



またひとつ見つける、彼の知らなかった表情。

その姿にまたドキドキと心は音を立てて

止まっていたはずのものが動き出す。





「トイレトイレ…ってうわぁ!?悠と奥谷さん!?」

「うぉ!浅田!?」

「二人でトイレで顔赤くして何して…はっ、ストッキングまで破いてるし、まさか…!?」

「っ…誤解だーー!!」





ドキドキ、

ドキドキと

音を立てて



動きだす







< 96 / 334 >

この作品をシェア

pagetop