【完】イケメン*眼鏡*ランデヴー
ひとしきり味わい、全部飲み込んで、お婆ちゃんがくれたシークワーサーのジュースを飲み干す。



「ぷはぁ、沖縄ってなんかホッとする。」



まだ到着して三時間くらいなんだけど、このゆったりした雰囲気というか、そういうのに、安心しちゃう。



永太も澪ちゃんも、悪い奴じゃないし、嫌いじゃない。



正面にいた永太が、私の顔を見てふっと息を漏らし、笑う。



いや、吐息がエロい。何?馬鹿にした笑いじゃないけどさ、え?無駄にエロいなおい。



そんなことを思っていると、永太の褐色の、細長い指が私の右の唇の端を優しくなぞる。



「ひぇぇ、な、に?」



「何ですその色っぽくない反応は。食べかす取ってあげただけじゃないの。」



び…ビックリした。何か、何してもエロい。何処からその無尽蔵のエロさを醸し出してるんだか。



「少女漫画ぬヒトコマみたいでちむだくだくしちゃん。」



そんな私達の様子に、澪ちゃんが真顔でそう言った。



多分、少女漫画みたいでドキドキ、的なこと言ったのかな?そんなニュアンスに聞こえた。
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