君のイナイ季節
学校の帰り。

私達は手を繋いで帰っていた。

一時期の追っかけもいなくなり、拓海くんを好きだと言っていた拓海くんと同じクラスの子もいつの間にか諦めて、堂々と2人で帰られるのがうれしい。

「真由〜」

どんっ、と後ろから抱きついてきたのはかれんだった。

「二人、ラブラブなところ、邪魔したわね〜」

ニヤリ、とかれんは拓海くんを見ると

「今年のクリスマスくらいはちゃんと2人で過ごしなさいよ」

そう言って走って行った先は拓海くんの親友、松原くん。

そして2人はこちらを見て、穏やかに笑って手を繋いだ。

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