超企業

殺されたのは政治家の的場エート。


第一発見者は秘書の葛城ミザリさんだった。




どうやら昨日彼の事務所を訪れたときには首を吊って死んでいたらしい。





ちょうど夜の八時半ころだったとのこと、僕達が部屋に戻っていたくらいのときだった。




まさか、会長が手を回したとか!?僕はそんなことも頭によぎらせていた。





首吊りのロープも一応見せてもらった。




人間の体重を支えるロープだが、ここまですり減るものなのか。



首を引っかけていただろう部分はすごく細くなっている。





榊薔薇さんはロープをじっと見つめている。





「昨日ここを訪れた人はおられますか?」



ロープを見ながら榊薔薇さんは葛城さんに質問した。





「いえ、昨日的場様はずっとここにおられまして、お客人はこられませんでした。」




「では、あなたが最後に的場さんをみたのは?」





「そうですね、、七時頃でしょうか。的場様に頼まれた物を買いに行ってまして、帰ってきたときにまさかこんなことになってるなんて…。」




葛城さんはそう言いながら崩れるように泣いた。





僕は殺人ならばありきたりだがこの人が最も怪しいと思った。







「買い出しって、いったい何を買いに?」




僕は自然と葛城さんに聞いていた。





「原稿用紙でして、隣の街まで行かないとない用紙だったのです。彼が愛用するものでして。」





そうか、さっぱり分からないや。







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