超企業

そう言って、六道さんは千代川会長を追うように会長室へゆっくりと向かっていった。



間違いなく、彼女は最も神に近い女であった。






僕はヘタレで、怒りや悲しみの感情を上手くコントロールできていない。




彼女はその僕にも教えを説いてくれた。




不思議と彼女の言葉には説得力と安心を持っている。





もう僕は落ち着いていた。




人が四人も死んでしまったのにだ。




違う、人が死んでしまって逃げられない状況だからこそ、落ち着かなくてはいけない。





彼女がそう教えてくれている、そんな気がした。


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