With 〜十字架と白薔薇〜
基本的には賑やかな土日。
2階の私たちの部屋も
賑やかな空気が流れている。
私を除いて。
「これ完璧に自分の世界だよねぇ。」
「まさに、うわの空ってやつだ。」
菜々と美奈の言葉も頭に入らない。
「莉緒奈ちゃーん??
具合でも悪いのー?大丈夫かしらー?」
伊織さんが目の前で手をプロペラのように降る。
私は、ハッと元に戻った。
「やっと気付いたー!」
「莉緒奈どうしたの。」
「ぼーっとしすぎだろ。」
みんなの顔を見ると
私は相当ボケてたみたいだ。
「ごめん、ちょっとね。」