不死鳥
=1=
「お母さん??」

「お母さん!!!」

私がまだ小学生のころ
大好きなお母さんは他界した。
・・・・。殺されたのだ。
お父さんに。


学校から帰ってきたら
リビングでお母さんが血まみれで倒れていた。
私は急いで救急車を呼んだ。
でも
遅すぎた。
私が帰ったときには
死んでいたから・・・

お父さんはその日
病院に来なかった。
お葬式にも。
不思議だった。
あんなに仲がよくて
喧嘩したところを見たことがなかったのに
お葬式の次の日
何も知らない顔して帰ってきたことが・・・

「お父さん?なんでお葬式来なかったの??」

「は?」

「お母さん死んじゃったんだよ!!!」

「うるせぇな!!」

「なんで?!」

「黙れよ!!」

その日から
お父さんは帰ってこなくなった。
そして
私は声が出なくなった。
悲しくなかった。
声なんかいらないと思ったから。

あれから
3年。
私は中2になった。
友達はいない。
話せないから。
一人ぼっち。
それでもよかった。

クラスでは
毎日耐えない喧嘩
殴り合って
血を出して
それでも毎日・・・
残酷で
人間が怖かった。
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