この運命を奇跡と呼ぶならば。
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「伊東さんたちの離隊が正式に決まった。」

「なっ…土方さん!誰が、出ていくんだ?!」

今日、この日広間に幹部とともに平隊士も呼び集められ伊東たちの離隊を発表した。

そして幹部である者の中にも知らなかった人も居るようで永倉も知らなかったのか立ち上がって土方に大きな声で訊いた。

「新八、少し静かにしろ。それは今からだ。」

「あ、あぁ、すまねぇ。」

土方もいつものように怒鳴ることもなく静かに永倉を諌めると永倉もすぐに土方のいうことに従った。

「伊東さんに着いていくものはこの場で立ち上がれ。」

近藤さんのその声に平隊士がワラワラと立ち上がり幹部からも何人かが立ち上がる。


「…平助?斎藤?」

原田は驚きに満ちたように立ち上がった斎藤と藤堂を交互に見た。藤堂は気まずそうにスッと視線を逸して、斎藤はじっと顔をあげて見ている。


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