罪線〜an imitation〜
第六章

成すが為

「……もしもし……あぁ、うまくやっているかい?……そう。なら良かった。……うん……そうだね。沢山、沢山悔しい思いをさせるんだ。そして最後は……ね。それは僕の仕事じゃない。……そうだ。彼を壊すのはキミの仕事なんだよ。僕がやっても面白みがないだろ?……彼はキミを信じている。だから意味を成すんだよ。僕は見たいんだ……彼の悔しそうな最期を……」


僕は彼を手に入れる。

が、動きのある人間を手に入れるのは難しい。

だから、彼がただの人形と姿を変えた時……その時こそ彼は僕の支配に堕ちる。


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