Eメール
冷蔵庫を開けると確かに“買った覚えのない缶ビール”が入っていた。

…なんだこりゃあ。怪しすぎる。


携帯からは新着メッセージが届いていた。

『君がこのゲームに勝てば1000万あげる。』

メールには1000万の画像が添付されていた。

まじかよ…。
俺はあまり深く考えることなくビールをグビグビ飲む。

うまっ!!金ないから久しぶりに飲んだわ!

しかし歓喜に満ちた俺の心境を打ち破るメールが届いた。

『…飲んだね?そのビールには薬が入っている。ゲームの賭の担保は君の命だ。解毒剤は私が持ってる。1000万と命を手に入れたかったらゲームに勝つんだ。』


…何言ってやがるこいつ。
軽く酒の入った俺はボコボコにして金を奪う事にした。
一千万が無くても財布とカードくらいはあるだろ。
見られている事にもイライラするし、もう終わりだ。


俺は缶ビールを投げ捨てると部屋を出た。

…どっちの部屋だ?
どっちでも構いやしねぇ!

乱暴に隣の扉を蹴り破るとソコに細身でチェックのシャツの黒縁めがねを掛けた男がいた。

「な!何ですか!?あなたっ!」

「お前がマコトかぁ!?」

< 7 / 20 >

この作品をシェア

pagetop