恐愛同級生

けれど、もしその爪が……手ではなく足だったとしたら……?

赤い封筒に入っている爪を見た時、何の疑いも持たず手の爪だと思っていた。

けれど、足の爪だとしたら……。

ううん、それだけじゃない。

事前に爪を切り、保管していたということも考えられる。

どうしてそこまで考えが及ばなかったんだろう……。

何だろう、この気持ちは……。

今までそうだと信じて疑わなかったことが、根底からくつがえされるような感覚。


やっぱり好未が言うように、翔がストーカーの正体なんだろうか……。

翔がストーカーだという心当たりは確かにある。

桜と友達を辞めるように迫ったり、急に人が変わったかのように豹変することもある。

三浦君がくれた『平成第二中』というあのメモ……。

あのメモで三浦君が伝えたかったのは、翔が女子生徒を追い詰めたストーカーの正体だということ。

すべての点と点が繋がり一本の線になる。

けれど、その線が今になってぼんやりとにじむ。

何か取り返しのつかない、大きな間違いを犯しているような気がする……。

それが何か、考える余裕が今はない。
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