恐愛同級生

三浦君だって今頃翔に……――。

ナイフで……。

「……――いやぁぁっぁぁっぁぁ!!!やめて、やめて、やめてぇぇぇぇぇ!!」

大声で叫ぶと、気持ちが楽になる。

「こないでえぇぇぇぇっぇえ!!!!」

階段の途中に座り込み髪をかきむしり大声で叫ぶと、トントンっという一定のリズムを刻んで階段を上がってくる足音に気が付いた。

スマホの画面はいまだに呼び出し中と表示されている。

よく考えれば、授業中の桜が電話に出られるはずがない。

今度は一体誰なの……?

疲労感でいっぱいになり、目がうつろになる。

このまま消えてしまいたい。

この恐怖の世界から……

誰か……お願い……。あたしを連れ去って……――。

逃げてももがいても徐々に吸い込まれていく。
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