恐愛同級生

三浦君との接触を避けてから一週間が経った。

もう大丈夫かもしれないと気持ちが緩んでいた時、何の前触れもなく再びラインが届いた。

アイコンは初期設定のまま。そして名前は空欄。

あの時と同じだ……。

教壇の上でチョークを手に持って公式の説明をしている先生から視線を外し、画面をタップする。

ドクンドクンと血液が頭に逆流するような感覚。

指先が震えて、息が詰まる。

【絶対に逃がさない】

その文面に言いようもない恐怖が全身に沸き上がる。

まただ。また届いてしまった……。

再び届いたラインに戦慄し、背筋が冷たくなる。


ダメだ。

まだ、三浦君は諦めていない。

そう悟ったあたしはすぐに行動に出た。
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