クール上司と偽装レンアイ!?
冷たい体
真壁さんはかなりのペースでお酒を飲む。

止めた方がいいのかもしれないけど、私からは何となく言い辛い。

近藤さんがようやく止めた時、真壁さんの顔は真っ赤になっていた。

「神崎君、個人優秀賞ですってね」

棘の有る声。真壁さんは葵の受賞が気にいらないみたいだ。

「あいつ、やるよな」

近藤さんは素直に感心してる雰囲気。

「今回私は自信有ったのに、よりによって神崎君に取られるなんて」

「え、受賞する気だったんですか?」

思わず声にしてしまうと、真壁さんは眉間にシワを寄せて私を睨んで来た。

「そうだとして、何か問題有るの?」

「いえ、無いですけど……」

ただ凄い自信だと思った。

真壁さんは葵に仕事の面で負けたくないんだ。

藤原さんには負けてもいいのかな。

確か、彼も大分前に受賞していたはず。

「藤原さんは最年少受賞記録なんですよね」

誰ともなく言うと、真壁さんが今日初めて笑顔を見せた。

「そう。藤原君は本当に凄いわ、ついでに一度じゃなく二度受賞してるのよ。複数回受賞も彼だけよ」

「へえ、凄いですね」

素直に言ったつもりだけど、真壁さんは気に入らなかったようだ。

笑顔が一瞬で消えてしまった。
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