クール上司と偽装レンアイ!?
「真壁、いい加減にしろよ」

この声は……恐る恐る顔を上げると、藤原さんが見た事も無いような恐い顔で真壁さんを睨んでた。

その迫力に私は、そして真壁さんは青ざめた。

「お前が口出す話じゃない、黙ってろよ」

藤原さんは怒鳴ったりはしてないのに、その醸し出す威圧感で真壁さんはもう何も言えなくなっていた。

一気に場はシンとして気まずくなる。

でも藤原さんは私には優しく声をかけてくれた。

「大丈夫？」

「あ……はい」

ようやく声が出せた。

「突然押しかけて騒いで悪かった。真壁の言う事は気にするなよ？」

「……はい」

藤原さんは私と神崎さんの噂を聞いてるはずだけど、私の気持までは知らないはずだ。

でも、鋭い洞察力である程度見抜いているのかもしれない。

私の今の不安と落ち込みを。

慰めようとしてくれてるのか、藤原さんは私の肩をポンと叩いてから皆を促して購買部のフロアを出て行った。
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