君の王子様になるために
放課後、小林ちゃんと彼氏のバイト先に行く事にした。
一応、陽司に言うと「えぇやん」と言われた。
なんかアイツはこの展開が気に入ってるみたいや。
ホンマ変わった奴やわ。
でもそんな奴と友達な俺も…変わってるんかな?
ふとそんなことが頭をよぎり、なんか笑えた。
夕日でオレンジ色に染まる下駄箱。
あっ、なんで…。
スカートからスラリと伸びた白い足。
長身でスタイル抜群。
まっすぐな肩までの髪。
顔見なくても、後姿だけで分かるわ。
「…弥生ちゃん」