たったひとりの君にだけ
だからかもしれない。
ハタチのときに言われた『一生幸せになれねえわ』という言葉に、即座に『別にいいよ』と返したけれど。
本当は、今でも忘れられないくらい心に残っている。
私は欠陥人間なんだって。
別れた直後に全員が口を揃えて言った『最低だな』という言葉に、『最高の褒め言葉ね』なんて笑って返して立ち去ったけれど、今思えば、何故かいつもそこには虚無感が存在していた。
私は人を好きになれない。
これから先も、自分が決めたくだらない決め事に囚われ続ける。
治せる人になんて出会えない。
だから、誰かを想って悩んだことも、眠れなかったこともなかった。
そう、たったひとりを除いては。
“クリスマス1ヶ月前には別れる”
きっと、乗り越えられる人に出会えないことに、傷付いていたのは自分自身だった。
だけど今は違う。
いとも簡単に私の心の中に入り込んで、住み着いてしまったのは紛れもないあの男で。
それでいて、今も尚、私にメールを返してくれないあの男。
今さらいなくならないで。
それが寂しい。
そう思うから。
私は彼が好きなんだ。