君のそばにいてもいい?

今は教室のドアの目の前。

教室に入りたくないなぁ…

そんなことを思いながらも、入るしかないので思い切って教室のドアを開ける。

するとみんなの視線が一気に私に集まる。

予想はしてたけど、辛い…

先生は私に問いた。

「許斐、今までどうしてたんだ?」

「…すみません…体調悪くて…保健室に行っていました。」

私は嘘をつく。

いたのは屋上だし、体調じゃなくて、心の問題なんだけどね…

「そうか。もう体調は大丈夫か?」

「はい。ご心配をおかけして、すみませんでした…」

そう言うと、私は自分の席へと座る。

隣には心配そうに私を見つめる桐谷がいた。

キーンコーンカーンコーン…

「気をつけ、礼」

「「「ありがとうございました!」」」

やっと授業が終わった。
私は伸びをすると、

「…許斐」

桐谷に話しかけられた。
でも私は桐谷から話を聞くのが怖くて

「あの」

「ごめん!雅のところ行くから…」

と避けてしまった。
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