少女達は夢に見た。
結局柚奈は待ち合わせギリギリに、アキは待ち合わせ時間を2分過ぎて到着した。
「アキ、遅刻だよ?」
そんなアキに歩乃香はいつものごとく叱ってみせた。
「ごめんってー。昨日寝るの遅くなっちゃってさー!」
「宿題でもしてたの?」
「宿題?まさかまさか!オンラインゲームだよ。」
その言葉に歩乃香が“ああ、あれか……”みたいな顔をした。
露骨だった。
「てか宿題なら明日明後日で終わらせるつもりだし!」
「今年はまだ手付けてなかったのね……。」
「せいかーい!」
ハハハ、と笑い合った。
「あたしもまだ数学が残ってる!」
柚奈がアキをフォローした。
「早くやりなさいよ。」
「一瑠こわぁーーい。」
きゃっ、きゃっ、と笑う。
和やかないつもの雰囲気が流れていた。
「で、どこ行くの?歩乃香。」
アキが歩乃香に問う。
「うん。皐月(さつき)駅の近くにジェラート屋さんがあるみたいなの。そこに行こうかなって。どう?」
その駅名に思わず私と柚奈は顔を見合わせた。
それはつい1か月程前に2人で海に行ったときに降りた駅だった。
「ジェラート!良いね!この季節にぴったり!」
真っ先に賛成したアキに続いて私と柚奈も同意する。
「よかった。」
歩乃香は少しホッとしたようだった。
「調べてくれてありがとう!」
人懐っこい笑顔でお礼を言ったのは柚奈。
今度は周りにひまわりの幻覚が見える。
私は熱中症なのだろうか。
これは一刻も早くジェラートを頂かなくては。
建物の影になってはいるといえ、照りつける太陽の下で15分以上話していた私は、こめかみに汗が伝わっていた。
Tシャツに薄手の生地のテーパードパンツを履いた私より暑そうな格好の歩乃香をチラリと見たら、汗は滲(にじ)んでおらず、代わりに頬が可愛らしく上気していた。
どこまでも可愛い人だな。
「アキ、遅刻だよ?」
そんなアキに歩乃香はいつものごとく叱ってみせた。
「ごめんってー。昨日寝るの遅くなっちゃってさー!」
「宿題でもしてたの?」
「宿題?まさかまさか!オンラインゲームだよ。」
その言葉に歩乃香が“ああ、あれか……”みたいな顔をした。
露骨だった。
「てか宿題なら明日明後日で終わらせるつもりだし!」
「今年はまだ手付けてなかったのね……。」
「せいかーい!」
ハハハ、と笑い合った。
「あたしもまだ数学が残ってる!」
柚奈がアキをフォローした。
「早くやりなさいよ。」
「一瑠こわぁーーい。」
きゃっ、きゃっ、と笑う。
和やかないつもの雰囲気が流れていた。
「で、どこ行くの?歩乃香。」
アキが歩乃香に問う。
「うん。皐月(さつき)駅の近くにジェラート屋さんがあるみたいなの。そこに行こうかなって。どう?」
その駅名に思わず私と柚奈は顔を見合わせた。
それはつい1か月程前に2人で海に行ったときに降りた駅だった。
「ジェラート!良いね!この季節にぴったり!」
真っ先に賛成したアキに続いて私と柚奈も同意する。
「よかった。」
歩乃香は少しホッとしたようだった。
「調べてくれてありがとう!」
人懐っこい笑顔でお礼を言ったのは柚奈。
今度は周りにひまわりの幻覚が見える。
私は熱中症なのだろうか。
これは一刻も早くジェラートを頂かなくては。
建物の影になってはいるといえ、照りつける太陽の下で15分以上話していた私は、こめかみに汗が伝わっていた。
Tシャツに薄手の生地のテーパードパンツを履いた私より暑そうな格好の歩乃香をチラリと見たら、汗は滲(にじ)んでおらず、代わりに頬が可愛らしく上気していた。
どこまでも可愛い人だな。