この恋、国家機密なんですか!?


えっ、そんないきなり。


宗一郎さんはたしかに、「知り合いを行かせる」とは言っていたけど、まさかこんなに早く来るとは……しかも、警察官。


「……ということは、宗一郎さんも警視庁の人なんですか?」

「いえ、彼は違いますが……あいつ、本当に何も話していないんですね」


高浜さんはどこまで説明していいのか困っているようで、首の後ろをぽりぽりとかいた。

ええ……宗一郎さんは警視庁の人間じゃないの?

じゃあなんで、慰安旅行が同じだったの?

他の省庁と同じ慰安旅行に行くなんて、ありえる?

聞きたいことは色々あったけど、私はもうすぐ仕事に出なくてはならない旨を伝えた。

二人の警察官はうなずき、私が添乗するバスの後ろから、高浜さんの車でついてきてくれることになった。





< 33 / 214 >

この作品をシェア

pagetop