愛を知る小鳥
「どういうことですか?」

「自分で言うのも何だがね…私は女性にもてるんだよ」

「…は…?」

突然何を言い出すんだと、重役を前にしつつあり得ないほど低い声が出た。


「この役職に見た目、昔から女性に言い寄られることが多くてね。まぁ基本的には来る者拒まずでそれなりに大人の付き合いをしてきたんだが…」


はぁあああ?! この人はさっきから一体何を言っているの?
意味がわからない!
もてる男ってのはこんなに自意識過剰なの?!
っていうかそれと私の秘書の話と一体何の関係があるっていうのよ!

「あの! 全く意味がわからないんですけど」

「だから今説明しているだろう。とにかく女性にもてる分には構わなかったんだが、最近度を超した女性がちらほらいてね。割り切った付き合い以上のものを求められて困ってるんだ。だからしばらくはそういったことをお休みしたいと考えている」

「…お言葉ですが、そうなったのは専務に責任があるんじゃないですか? いい加減なお付き合いをされてきたからそういうことになるんです」


恥ずかしげもなくあまりにも自慢話のようなことをしてくるものだから、思わず立場も忘れてこんなことを言ってしまっていた。
一瞬しまった!と思うがもう遅い。

おそるおそる専務の顔を見上げてみると…
彼は予想に反して笑っていた。
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