Your finger is soft like your lip, and sensuous.
うわ、なんだよこれ………。
「先輩……俺は先輩が好きですけど………」
「あ……?」
「最初に、好きになったのは……」
両手に包み込んだ俺の腕を動かすと、あろうことか奴は俺の手のひらに顔を摺り寄せた。
「この手、なんです」
「えっ」
城の熱い頬に俺の指が触れる。
まるで縋るように、真髄な瞳がこちらをまっすぐに見ている。
なにか越しではなく、まっすぐに。
「あなたの手は、すごく、魅力的だ」
目をつむり、はあぁ、と城はため息をつく。
「初めてそう、思ったのは社員食堂です。券売機待ちで、あなたの後ろに、並んでいた」
あのときか、とぼんやり思った。
「ボタンを押す指が、ふわふわと漂って、そしたら決まらないらしくて、俺に先を譲ってくれた。
そのときの指を見て、太すぎず細すぎず、綺麗な形をしているなと思ったんです」
「そんなこと、俺の背後で考えてたのか……」
「ええ、まあ」
しれっと言いのける。
「例えば、あなたがエンターキーを小指で押す癖とか、資料を捲る指とか、煙草を持つ手とか……数えたらきりがありませんね。
気づいたら、あなたの指を…
あなたを、目で追っていました」