幼なじみがバスケ部に入った訳
葵は私の笑顔を見て、ぷっと噴出して笑いながら『ハイハイ』と返事をした。
こうやって、私の気持ちをコロッと掴む葵。
「葵は私の気持ちを動かすのが上手くてズルい」
ずっと前にそう言った私に葵は…
「本当に気持ちを動かすのが上手かったら、
こんな手こずって居ない」
なんてムスッとした顔で言ったけど、
手こずるもなにも動かし切っていると私は思う。
悔しいけどね。
12月の寒い寒い日。
暖かいコンビニで、
温かいココアとコーンポタージュとチョコを買って…
『温かいね』『美味しいね』って笑いあいながら家路を進む。
こんな葵との時間はいつもの事。