ヴァニタス
「16週目か…。

まだ先になっちゃうんだね」

武藤さんは私のお腹をなでていた手を離した。

「武藤さんはどっちだと予想しているんですか?」

私は聞いた。

「俺?

そうだなあ…」

武藤さんは考えるように少し口を閉じると、
「どっちでもいいかな」
と、言った。

「えっ、どっちでもいいんですか…?」

私は少し驚いた。

わりとあっさりとした答えに、私は戸惑ってしまった。

赤ちゃんの性別のことを聞いてきたくらいだから、そう言うのを気にするのかなって思っていたんだけどな…。
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