スイートナイト
1K…と言うところだろうか?

1人暮らしには充分な広さかも知れないけど、これも意外だった。

「高級マンションに住んだってつまんねーだけだからな。

どうせ住むんだったらこっちの方がよっぽどいい」

ガチャンと、ドアが閉まる音がした。

カギをかけた音がしたのと同時に、私は後ろから巽くんに抱きしめられていた。

私は彼の腕に、自分の手を置いた。

「俺、すごく嬉しいんだ。

静希がこの部屋にきてくれたことに」

巽くんが言った。

「念のために言うけど、この部屋に女を連れてきたのは静希が初めてだ」

「…そう、なの?」

私は振り返って、巽くんの顔を見た。

黒いビー玉のようなキレイな瞳に、私が映っていた。
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