夜明けのコーヒーには 早すぎる
 「ずっと聞いていたのですか?」
 「まあね。さっ、そんなことはいいから、酒だ酒だ」
 「今夜はいい肴がありますから、ね」
 「ダーリンも呑ものもっ」
 という三人に流され、スイセイはビールを呷った。
 そしてそのまま、いつもみたく呑み会が始まる。
 スイセイはビールを呷りながら、不思議な心地好さを感じていた。
 その心に、もう孤独感は無い。
 酒は人類の友であると言った人がいたが、それよりも、友と呑む酒の方が良い。
 スイセイは酩酊感に包まれながら、そう思った。
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