夜明けのコーヒーには 早すぎる
 「それは正にその通りですが、それは当人同士が納得さえ出来ればいいことです」
 「そうですね」ユリさんは頷いてから、コーヒーを啜る。「しかし、可能性を検討している内に沢山出てきてしまいましたね」
 「まあ、飽くまで可能性ですからね。言い始めたら、きりが無いですよ」
 「それもそうですね。マルさんの様子を見ながら、バツくんの本音を暴くことにします」

 一応の結論が出たので、ぼくとユリさんは喫茶店を出た。
 ユリさんと分かれ、一人家路を歩く。
 足は自然に「ロンド」へと向かっていた。
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