あたし、猫かぶってます。
「ちぃちゃん!!」
あたしはすぐ我に返ってちぃちゃんの所へ行く。
「結衣が、助けてくれたの?」
涙目のちぃちゃん。その顔を見て、あたしまで泣きそうになるのをグッと堪える。ダメダメ、今あたしが泣くのは絶対おかしい。
「あたしは、何もしてない。何も出来なかった。それに、ちぃちゃんに話さなきゃいけないことが、ある。」
早瀬が居なかったら、きっとあたしは安達たちに流されていたのかもしれない。くだらないと思いながらもみんなに嫌われたくないのが本心で、ずるい人間なんだ。
可愛くて優しくて賢いなんて、嘘っぱち。本当は性格悪いし、いつだって顔を盾にしてみんなのこと見下していた。
そんなあたしが、ちぃちゃんと友達になりたいって言ったら、ちぃちゃんはなんて言うかな。
小学校も、中学校も、思えばまともな友達なんか居なかったし、こんなときなんて打ち明ければいいのか、イマイチ分からない。
「わかった、昼休み話そ。」
そう言って席に戻るちぃちゃん。次は、四時間目ーーって、え?心の準備出来そうもないんだけど。