ROMANTICA~ロマンチカ~

7.Old buddies

「時々さ、不安になるんだ」
 
千住忠信が眉を曇らせた。
 
「何に?」
 
氷室優(ゆう)がいぶかしげに問い返した。
 
「もしも、もしも将来、都季が一人前にならないうちに、一人になるようなことがあったらと思うと……」
 
「取り越し苦労だよ。

二人目がもうすぐ生まれるんだろう?」
 

親友に笑いかけながら氷室優は言った。
 
「ああ、そうだな。

だが、考えてみると、俺も雅紀も一人っ子だし、お互いの両親もいずれは年を取る。

いざとなった時、頼れる親戚がいないということは、不安なものだよ」
 

「よし、じゃあこうしよう。うちの涼輔と婚約すればいい」
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