ROMANTICA~ロマンチカ~
「婚約って! 
そりゃ、ダメだろ。

本人同士の意思を確認しないと、まだ二人とも子供だし、今時親同士が決めた婚約者なんて。

それに、涼輔君はあの男っぷりだ。モテてモテて仕方ないだろう?」
 
「そのようだが、本人は持て余している様子だ」
 
「本人同士の意思も確認せずに、勝手に決めるのは良くないだろう」
 
「あいつ、都季ちゃんのことを気に入っていると思うんだがな。

涼輔は親の俺が言うのもなんだが、良くできた息子だ。

成績優秀で素行もパーフェクト、はっきり言って、欠点がないのが欠点なくらいだ。

少しくらいハメを外すような所があった方がいいと思うんだ、男だしな。

ある日突然、自分に婚約者がいると知った時のあいつの驚く顔が見たいんだ、俺は」
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