ROMANTICA~ロマンチカ~
だって、天使はいるし、どう考えてもここは……。
 

「天国みたぁい……」
 
「へえ、天国に行けるつもりだったの? 図々しいね」

 
天使が口をゆがめた。
 

「怪我人放って出て行くような子は、天国には行けないよ。

あと百年くらいかけて、その腐った性根を叩き直さないと」


 
「……え……? あたし、生きてる……」


 
寝ぼけていた。

が、ヤナギヤさんが、眠ってしまったあたしを涼輔さんの所に戻してくれたらしいことは、想像がついた。


それもそうだ、一人ならいざ知らず、雪山でもない所に、誰かと一緒にいて凍死なんてあり得ない。
 

「当たり前だ、このバカ。

おまえみたいのが天国に行けたら、地獄は必要なくなる」
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