年下の不良くん《番外編》
だけど、あたしは自分の気持ちに気付いてしまった
そうなると、一瞬にして楽じゃなくなった
りりかの話になったりすると、あたしの心は醜く歪んだものになる
違う、違う、違う!!
りりかは悪くないっ!!
この言葉を何度、心の中で繰り返した事だろう…
しゃちょーさんに想わられているりりかが、羨ましいし、時折恨めしく感じる時もある
確かにりりかは本当に自慢出来る親友で、あたしも大好きだ
優しくて周りを見れて、常に他人が最優先
そんな彼女だからこそ、周囲の人間は彼女を慕ったり、嫉妬をしたりする
あたしも、その一人…
──なんて醜い人間なの…
近頃のあたしは、あたしが大嫌い
大好きな親友をそんな風に思う自分がいる事が、一番嫌い、大嫌い…
………恋愛って人を変える
だから嫌い
だからもう、恋愛なんてしないって中学の頃に固く誓った
でも何でだろう…
しゃちょーさんとの時間が増すに連れて、それが徐々に崩れていく音が聞こえた
完璧に崩れてしまった後から、またそれを組み立てるのには時間がかかるし、ましてや遅すぎた
後に引けないくらい、あたしはしゃちょーさんに惹かれていた