年下の不良くん《番外編》


二人の戦隊ごっこを眺めていたが、瑠璃がぐずり始めたので座敷に戻ると、しばらくして蒼汰くんがやって来た


「あ、お姉ちゃん
やっと帰ってきてくれたんだ」


「うん、ただいま
学校だったの??」


「うん、そうなんだ
試合近いから休みの今日だって練習だよ」


小学校高学年の頃に趣味で始めたバスケは、中学、高校でも部活で続けている、蒼汰くん


てっきり蒼汰くんは、上のお兄ちゃんの鴻佑くんが通っていた高校に進学するのかと思っていたが、彼は普通の公立高校に入学する事を希望した


今では部活の友達やクラスの友達など、沢山の人に囲まれて楽しいと言っている


「わぁ、それは大変だね
…あ、そうだ
お姉ちゃんその試合見に行くよ」


「わーい!!やったー!!」


「はっ??おいりりか本当に行くつもりか??」


ちょっぴり不機嫌な翔くんが、私の言った言葉に食いかかってきた


「うん??そうだけど??
あ、翔くんも来る??」


「…行くに決まってんだろ」


「じゃあ家族皆で行くね、蒼汰くん」


「楽しみにしてるよ!!」


にこにこと笑う蒼汰くんは、いつの間にかもう高校一年生だけど、やっぱり幼い頃のあどけなさは残っていて可愛らしい


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