恋〜Sweet高校生活〜
「里桜〜…」

「愛どーしたの?
目が腫れてるよ」

「私、フられた…」

愛はその場で泣き出した。

「とりあえず屋上でも行こっか…」

私は、愛を連れて屋上に行った

昨日、篠崎龍とメアドを交換して愛の事を忘れてた。

そういえば愛は昨日、告白したんだよね

フられたんだ…

「なんか、好きな人がいるらしい…」

「えっ……」

そんな……

せっかくアドレス交換していい感じだったのに〜

「里桜はどーすんの?」

「えっ?…なにが?……」

愛は泣いてスッキリした感じて言ってきた

「もう里桜、わかりやすい〜
本当はね、里桜が龍先輩のこと好きなの気づいてた。」

「……」

何も言えなかった

愛には必死に隠してたつもりだったのに気づかれてたんだ…

私、親友の恋を応援できなかったうえに
不快な思いをさせてたなんて

本当に私って最低だ…

「ごめん。
本当の事言わなくて…
愛の事もちゃんと応援できなかったの」

「そんなこと気にするな!
私が里桜の立場だったら同じことしてたと思う。
私ね、龍先輩の事が好きでこの学校を選んだの」

えっ?

どういう意味?

愛はこの高校に入る前から知ってたの?

「半年前に勇の家の前でね…
会ったことがあるの。
一目惚れだった…」

「そうだったんだ…」

「でももう吹っ切れた!
半年間の想いを伝えられた!
次は里桜だよ〜」

愛は何事もなかったかのように笑顔で私に言った。

愛はすごいと思う

篠崎龍のためにこの高校に入るなんて…

私よりも篠崎龍の想いが大きかったんだ

そう思った瞬間、悔しい想いもあったし
尊敬するなって思った。

私もそれだけ篠崎龍の想いがあるのだろうか?

私は恋なんてしたことがないからもちろん経験もないわけで…

わからない…

人を好きになるってそれだけの覚悟と
努力が必要なの?







< 9 / 355 >

この作品をシェア

pagetop