キケンなアイツとの生活
普通にビックリした…。まさか、千夏さんがそんなことすると思わなくて…。


「美味しい…?」
「ううん、美味しくも不味くもないかな?」
「へっ?じゃあ、なんで食べるの…?」
「ゴミになるじゃない?」
「………」


確かにそうだけど…。まぁ、ゴミになるくらいなら、口に入れたほうがいいのかな?


「千夏さん、わたしも食べていい?」
「うん、食べる?」
「うん」


小さく頷いて、半分に切った昆布を食べてみた。


「どう?」
「うん、美味しくも不味くもない…」
「でしょ?」


千夏さんが、ふふっと笑う。なんか、コリコリはしてるんだけど、味がない。そりゃそうか、出汁を取るんだもんね。取ったあとの昆布なわけだしね。でも、こういうのキライじゃないな。


「よし、じゃあ。あとは、二人が帰ってくるまで、ダラダラしよっか」
「うんっ」


そうして、千夏さんと二人、ソファに座って紅茶を飲む。


「千夏さん…」
「んー?なぁに?」
「うん、あのね……」


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