キケンなアイツとの生活
そう言って、両肩をガッシリと掴まれた。


「あのバカはどこ行ったの?!」


あれ…?わたし怒られてない…?


「愛梨ちゃんっ」
「あっ、はい!えと、セフレ……ぁ、いや、用事!用事があるって、どこかに行きました!」
「セフレ…?今、セフレって言った?」


千夏さんの眉が、ピクリと動いた。


ヤッバ…!焦って、言わなくてもいいこと言っちゃったよ…!


「いや、あの、今のは間違いで、」
「あんのバカ息子。帰ってきたら、シメてやんないと!」


シ…シメる…!?今、千夏さんシメるって言った?!


「ホント気持ち悪いわ。自分の息子がセフレ作ってるとか。あの人に怒られるじゃないのよ…」
「あの人…?」


千夏さんが一人でプリプリ怒ってた言葉の中に〝あの人〟というのが出てきて、思わず口に出してしまった。


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