秘密な蜜愛

スッと伸びた背筋に、綺麗に沿う黒髪。

派手すぎない清楚な白いドレスがそれを更に際立てていた。

そして何より魅力的だったのは、

厚化粧とは程遠いナチュラルなメイクであるにもかかわらず、唯一その存在感を存分に主張する、形の良い真っ赤な唇。


いつものように言葉を並べ、酒を飲ませ続けた。

最初は遠慮がちに微笑んでいた彼女。
けれど、次第に目がトロンとし始め、ジッと俺を見続けるようになった。


潤んだ瞳に、火照った頬。

そして、半開きの唇。


気づけばその唇を奪ってたんだ。

< 26 / 53 >

この作品をシェア

pagetop