秘密な蜜愛


左薬指に光る物。

伸ばされた腕を掴み、更に奥を突きながら問いかける。




「あぁあっ!」

「ねぇ。聞いてる?感じてないで答えなよ。これ、どうしたの?」




ビクビクと震える体。

両腕を後ろに掴まれ、顔を壁に押し付けながらも感じ狂う彼女の姿に満足するも、目に留まったソレによって何故か苛立ちを覚えた。



…今まで無かったのに。



「ねぇ。誰かにもらったの?」

「あっ!あぁっっ!やぁっ!」



問いただそうと体を近づければ、更に奥に当たるのか、キュッと反応をみせる。

何かを伝えたいのか振り返る彼女。



「まっ、てっ、ああぁぁあ!」



けれども、口からでる言葉は全てが快感で支配された物ばかりで。

涙と同じように留まれなかった唾液が、タラリと垂れ落ちたのが分かった。



< 29 / 53 >

この作品をシェア

pagetop