144のカウントダウン
(語り手:理央)

「姉貴?誰と話してんの?声デカイ。」

「なあ、あんた。咲来ちゃんと付き合ってるんだって?」

「っつ!」

何で知ってるんだよ///

「そんなに恥ずかしがらなくったって。ねえ?」

どうやら、まだ電話をつないでるらしい。画面には〔梅〕と短く表示されている。
ん?梅って、有芽...!?
咲来の姉貴!

「ちょ、姉貴。一回電話、切れ!」

「おー、コワ。何か話すことでもあるの?」

そうゆうもんだいじゃねえよ!

『ね、咲来に代わってみる?』

電話の向こうで咲来の姉貴の声がする。

「うん!詳しく聞かせてもらうー♪」

「ちょっ!お前!!」

完全にウザい女子のわざとらしいテンションだ

―びしっ!
  姉貴からチョップをくらった。

「姉に向かって『お前』とは
偉くなったわねぇ、何様?」

ドスが効いた重低音

『あの…。咲来です。代わりました。』

咲来の声がする。
声の感じからすると、まだ状況を把握してないらしい。

声がコロリと変わる。

「あー。咲来ちゃん?久しぶりー。」

『あ。どうも。』

俺はどうすることもできず姉貴を憎たらしく睨む。

「っそれで?どっちから告ったの?」

なああああああーーーーー!ざけんなあああああ!

『あ。えっ。言っていいんですかね…?』

咲来の動揺した声が聞こえる。

「大丈夫よ!理央に許可はもらってあるし。」

うそこけ!

俺はもう、どうでもよくなり電話の向こうの声に耳を澄ます。

『理央か…。理央くんからです…。』

「へえ。なんて?」

姉貴はニヤニヤと笑ってみせた。

『え、と。俺は咲来が好きだし。って…。』

「ええー!センス無いね!」

『え。そんな事…!その前に色々あったので。』

「何があったの?」

『えっとですね。まず理央…君が、カノ…ンちゃんに告白されて…。』

ああああ!
「あ、姉貴!それは俺が後から教えるから!」

っと、言ったが姉貴の耳には届かない。

結局、咲来が全部話した。
姉貴は「マンガみたい!」とか「えーーー!?」とか。しきりに歓声をあげていた。

「あ。最後に一つね…。」

『え。なんでしょうか?』

姉貴は俺に携帯を手渡してくる。手でマイクをもったようにグーにして口元に近づけてきた。
きっと「最後に一言!」とでも言いたいのだろう。

「咲来?」

『わっ…!理央?』

咲来の声が耳元で聞こえる。

「ん。そうだけど。」

『え。どうすればいいの?』

「俺が聞きてえよ。」

姉貴をにらむ。

「あのさ。咲来。」

『え。なに?』

「好きだよ。」

なんとなく言ってしまった。
まだ、告白らしいことを言っていなかったからということも理由の一つだ。
そして電話を切る。
姉貴にはさんざん笑われた。
明日、咲来と顔を合わせられるだろうか?

その日はすぐに寝た。起きていても姉貴にちゃかされるだけだからだ。
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