Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
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☩side悠里☩
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所は『ASTRO』。
本来は休日である社内は所要がある極少数の社員がいるだけで実に気楽な雰囲気だ。
相手先の都合で午後に打ち合わせのある僕は、それまでの暇潰しに久保塚君もいない作業室でご機嫌に手持ちの仕事をこなしていた。
須藤に会ったのは打ち合わせも無事終わった午後の事。
「おはようございます。重役出勤ですか?」
「バカ言え。今日は朝から出張して今戻ってきたんだ。」
打ち合わせから帰る廊下で、入り口から入ってきた須藤と出くわし並んで作業室に向かう。
「所でネーチャンは元気か?」
唐突な質問に少々違和感を覚えて彼を伺い見る。
何故今?このタイミングで?
引っかかりはしたものの、微塵の躊躇いもない笑顔で応える。
「ええ、お陰さまで元気ですよ?いきなりどうしました?昨日はそんな事気にもしてなさそうだったのに……」
そう言った僕の顔をじっと見詰めていた須藤は徐に足を止めた。
それに釣られるように足を止める。
「オマエ、一体ネーチャンに何をした?無事なんだろうな。」