Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
「何度記憶を失っても僕は姉さんに恋をします。例え生まれ変わって姉さんの事を何一つ覚えて無くても。貴女に会った瞬間、恋に落ちる…これは絶対です。」
まるでお伽噺みたいなお話。
だけど悠里に嘘はなく、私は魔法にかかるみたいに容易くその言葉を信じられる。
何度忘れても、出会えば必ず恋をする。
ぼやける視界を拭うように瞼に優しい口付けが落ちる。
「理屈じゃ、ないんです。姉さん以外に僕の心はまるで踊らないんです。人にも物にも、何にも。物の善し悪しは判断できても、トキメキまでは意志でどうなるもんじゃありませんからね。」
「じゃあ、もしも会えなかったらどうするの?」
くすぐったい感触に甘えて、他愛無い質問をしてみる。
「どうしましょう?恋を“しない”のではなく恋“出来ない”ですから。姉さんに出会えるまで色褪せた世界でトキメキもなく生きときます。だから…」
重なった唇の上で言葉が躍る。
「僕がサミシイ人生を送らないように逸早く出会ってくれなきゃ困ります。」