Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

そんな二人はさて置き、美久が出張から帰ってきた翌日、須藤は欠勤した。

土日を挟んで月曜日には戻ってきたけども。

その理由が、ハワイに小旅行に行った恋人を追っかけて行った、なのだから悠里だって腹が立つ。

お詫びとばかりにマカダミアンナッツをしこたま貰ったけど、世の中はチョコレート程甘くないのだ。

……まぁ、美久は大いに喜んでいるケドも。


「それにしても須藤君もハワイなんて奇遇だね。私の同僚の麗那さんも丁度同じくらいの時に友人の結婚式でハワイに行ってたんだよ。どこかで会ったかもしれないね。」

「………………。」


麗那からも貰った“同じチョコレート”に美久はうはうはしているけども。

須藤の恋人を知っている悠里としては(何の悪戯なんだか)とウンザリ感しか湧かない。


「ホラ悠里、ご機嫌直して。マカダミアン食べる?」

「姉さんが食べたいです。」

「えっ、ぇっ!?で、でも今朝だって、ごにょごにょ……」

「お腹一杯、姉さんが食べたいです。イタダキマス。」


フワリと美久を横抱きにしてその唇を奪う。

途端に赤く色づく頬に、火照る華奢な身体。

奥に残る熾火を揺らめかせながらも「うぅ~」と唸って威嚇する薄く膜を張った瞳ですら蠱惑的で。


「熱を加えても溶けてなくなったりしないで下さいね?」

「と、溶けたりしないよっ!だって私はずっと悠里と一緒に居たいから…っ!」


そう言って首にかじりついてくる美久に悠里は甘く蕩けるようなキスをした。




☩side story☩06☩end☩

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