Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

きっぱり言い放った私に対し先輩は苦笑した。


『オマエ鈍感だから知らねぇだろうけど、結構モテたんだぞ?でもさ、誘おうとして邪魔されたって嘆いてるヤツを俺は結構知ってる。柏木を好きだった俺からしたらどんな邪魔か知らねぇけどラッキーってカンジだったけど…。』


文化祭の後、さりげに送って行く約束まで取り付けたけど、結局迎えが来たって断られた、とか。

仲が良い面子で遊びに行こうって盾前でいわばグループ交際みたいな集まりの時も私はドタキャンした、とか。

その時の理由は家族が風邪引いて看病しなきゃいけないとかなんとか、そんな理由だったらしいけど。


『…でもそんなの全部悠里が原因じゃないハズで……』

『直接横槍入れてきたのが別の人物でも探れば何かしら接点が出てくるんじゃねーか…オマエの弟と。』


…そんな事。

黙りこくってしまった私に先輩は「あんま落ち込むなよ。」と言い置いて、去って行った。


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